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華麗なる食卓 20 [漫画]

華麗(カレー)なる食卓 20 (20)

華麗(カレー)なる食卓 20 (20)

  • 作者: ふなつ 一輝
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/04/19
  • メディア: コミック


漫画家、ふなつ一輝が描くカレー漫画。

カレー専門店を経営する父が蒸発し、つたない腕で店を切り盛りするも客足は遠のき畳むことを真剣に考える女子高生の下に、父の友人であるという青年・高円寺マキトが現れる。彼は世界中を放浪しカレーの技術のみを極めた料理人だった。彼の手助けで店は盛り返し、彼はその評判からさまざまな料理バトルに担ぎ出される羽目になる。そして。

長期連載ということで、物語は○○編と区切ったほうがいいような流れになっている。序盤からのほとんど伏線を張っていない自然な流れにより彼は東京を飛び出し全国を放浪することになる。スケベでお調子者ながら料理“だけ”は目を見張るものがあり、それを才能の発露ではなく経験から来る技術として=彼にとって当たり前のものとして描いてある部分が嫌味を感じない理由というか。この巻では、全世界を巻き込んだカレーコンテストに参加するというエピソードが編まれる。

今まで戦ってきた組織の一員となることで、父に会うという目的を達成しようとする主人公が描かれ、カレーコンテストの第一回戦・苦瓜(ゴーヤー)を使ったカレーというテーマでのバトルが描かれる。その辺りは緊迫感があっていいんだが、この巻は結構場つなぎの微エロ描写が多く、エロコメかよと突っ込みたくなることも。まぁ長いことやってるとそういう時もあるってことで。


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おせん 11 [漫画]

おせん 11 (11)

おせん 11 (11)

  • 作者: きくち 正太
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/03/23
  • メディア: コミック


漫画家、きくち正太が描く料理漫画。

老舗の料亭・一升庵へストーリーテラーの若者が就職するところから物語は始まる。ごく普通の価値観を持つ若者は、職場に流れる独特の価値観に驚き呆れ感心し感化され審美眼を磨いていく、と。そして、その価値観とは、古きを尊び・・・まぁ懐古主義ともいえるような、日本古来からの慣習の必然性と重要性の提示、人間関係における“信頼”の大切さや、料理における“手間”こそが重要という・・・こうして書いてみるとなんだかアレだが、そういった年寄りの説教めいた話を分かりやすく娯楽に昇華してあると考えてもらえれば。物事には摂理というものがあり、既存のものは現在までにそれなりの研鑽があって初めて成立しているんだよ、という意見ですかね。気風のいい姉御肌の主人公・半田仙こと通称“おせん”が毎度来客を料理でもてなし、料理を通したその見識を伝えることで彼らは開眼する、と。そんな数話完結の物語です。

料理はあくまで“テーマ”と“鍵”、という・・・いわゆる“美味しんぼ”形式を継承した作品になっているが、下町人情モノテイストがメインとなり、義理と人情(過去)をストーリーテラーの若者の(現在の)視点で観る=懐古するという作品。王道ではありえないが、独自色は強いかと。


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ラストイニング 8 [漫画]

ラストイニング 8 (8)

ラストイニング 8 (8)

  • 作者: 神尾 龍
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/01/30
  • メディア: コミック


漫画家、中原裕が描く高校野球漫画。

汗と涙ぁ…そんなモンいらねぇ! かつて名門、今は弱小の私立彩珠学院高校野球部にやってきた問題児監督・鳩ヶ谷圭輔が、硬直しきった高校球界の常識を変える!! 順調にブロック予選を突破し、目標とする夏の大会のシード権獲得に一歩前進した彩学。だがその頃、センバツ出場中の聖母学苑は、エース・明石に異変発生? 一方、鳩ヶ谷の過去を追跡中のフリーライター・蕨は、ついに大阪で核心に迫る男と出会うが…!?


ラストイニング=最後の打席、と銘打ったこの作品。詐欺まがいの営業をしていた元甲子園球児・鳩ヶ谷圭輔は古巣である出身校の野球部の存続の危機により召集され監督を務めることになる。高校時代清廉な理想を掲げその後身を持ち崩し辛酸を舐めた彼の価値観からくるトリッキーな育成方法と戦術、それによって野球部は確実に力をつけていく。甲子園に行けなければ廃部、その公約を守り通すために彼が起こす行動は。

この作品は毎巻感想を述べているのでいまさら言うこともないが、既存の高校野球漫画にある球児の視線から斬った作品ではないということで。あくまで主人公は監督の鳩ヶ谷、“元・球児”である彼が高校野球をどう観ているか、現役だった頃に見えていた価値観、技術やチームワークやらの“自分の身体性でどうにかなる問題”ではなく、指導する立場から見た“戦術”と、とりまく社会との折衷を含む処世などの瑣末な事柄、それをしのいでいくという部分が魅力の中心になっているというか。

この巻では、試合のシーンにおける彩学野球部の実力の向上と、ライバルに決定した強豪・聖母学苑の模様が描かれ、終盤は主人公・鳩ヶ谷の過去を洗っていくという流れに。聖母の監督との頭脳戦という伏線が敷かれる、と。優れた選手を多く抱え名声を持ち、エースが故障すれば花道を作りあっさりと負け次へつなげるという余裕からくる采配と、まったく同じタイプながら凡庸な選手をいっぱしに育て上げ使えるようにして甲子園へ行くことが目標である鳩ヶ谷の対比が描かれ・・・まぁ環境の違いで斬れるようにも描いてあるが。ただ、強大な敵ということではなくあくまで同等、レベルは一緒だが抱える選手の力量が違いすぎる、そういう描き方になっている。その辺は好き嫌いが分かれるところだと思うが。

次巻はすでに出ているので続きはそちらで。


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新吼えろペン 4 [漫画]

新吼えろペン 4 (4)

新吼えろペン 4 (4)

  • 作者: 島本 和彦
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: コミック


漫画家・島本和彦が描く漫画業界を題材にした作品。

連載を数本抱えたどこにでもいるありふれれた中堅漫画家・炎尾燃(ほのおもゆる)。アシスタントと共に完全燃焼の日々。漫画家の日常を業界の裏話を交えギャグに昇華した作品


基本的にこの作品は数話完結のエピソードをいくつか組んだものになっている。むやみやたらにアツイ熱血漫画家の主人公は“大人の事情”から来る内燃機関の暴走によって熱く詭弁を叫ぶ、と。パブリックイメージを言語化するならこういうことになるのだろうか。

だが、作品としての魅力は代弁者としての彼に感情移入してストレス発散するだけの作品ではないのだ。“会話の軽妙さ”つまり掛け合い漫才的台詞回しが非常に上手く、“絵”があるからこそ出来るシチュエーションによる笑い、それも上手い。3巻までは日常レベルだったが、この巻からはそんな御託は抜きにして続き物特有の財産である伏線や出来上がっている人物造形をフルに生かした内容になっている。引きの笑い、同じネタをポイント押さえて2度やるという笑い、そういうギャグも交え、テンションは前巻より上がっている。本領発揮ですかね。


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PLUTO 3 [漫画]

PLUTO 3―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (3)

PLUTO 3―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (3)

  • 作者: 浦沢 直樹, 手塚 治虫
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/03/30
  • メディア: コミック


漫画家・浦沢直樹が描く鉄腕アトム。

人間の痕跡がない殺人事件、残された謎のメッセージ…その先にあるものとは!? 漫画界の2大巨匠がタッグを組んだ、近未来SFサスペンス!!


巨匠・手塚治虫の名作“鉄腕アトム”の1エピソードである“地上最大のロボット”、わずか十数ページにこめられた内容の深遠さと思想を現代の視点から読み解き広大な物語として作り直す、そういった作品になっている。

舞台は近未来。“火の鳥(復活編)”の世界観を踏襲しており、世界はロボットと人類が共生、生活から軍事まで幅広くロボットは浸透している。高性能であればあるほど人間と見分けがつかない外見になり、先の戦争で活躍した数体のロボットは英雄として世界に散らばり人々に受け入れられながら日々の生活を送っている。その英雄たちが次々と“殺されていく/壊されていく”事件が起こり、刑事ロボット・ゲジヒトは捜査に乗り出すが・・・。

2巻まではSFである世界観を理解してもらおうという意図と顔見世という意味合いがあったようだが、ここからは物語が転がっていく。“MONSTER”方式というか、様々な世界の断片を切り取り、そのエピソードの集積で物語の全貌が見えてくるような。エピソードごとに完結しているので、短編集としても読めないことは無い。この巻では事件の“実行犯”とそれを操る黒幕の存在が提示され終わる。

ここまで来ると疑いようが無いのだが、作者は意図的にロボットにヒューマニズムとモラルを与えており、人間側には嫉妬や憎しみ、悲しみを表現する役割を振ってある。それが“ロボット”ゆえに心の機微まで十全に表現できていないと受け取るのもよし、人間には立ち向かえないほどの“力”を持っているがゆえに発露した善の感情だと捉えるのもよし、と。本当の人間らしさって何かね?と言われているようなそうでないような。そして両者の間にある断絶感と人間側からのロボットに対する“差別”、作者はこの辺りを中心に描きたいんではないかなぁと。それゆえに必要以上に設定を微細にしてあるような。

影響力抜群で表現力の卓越した作者が手塚治虫を描く、そういった“お祭り”企画に収まらない品質を叩き出してます。


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東京事変 DVD映像作品集 ADULT VIDEO [DVD]

東京事変 DVD映像作品集 ADULT VIDEO

東京事変 DVD映像作品集 ADULT VIDEO

  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2006/03/23
  • メディア: DVD


タイトル通り、東京事変のDVD。

東京事変のセカンド・アルバム「大人」の収録曲より、映像作品を撮り下ろし!バンドとして成熟した、東京事変の個性的なビジュアルを堪能できる。


2nd“大人(アダルト)”収録曲から数曲をピックアップし新規に映像を撮りおろした作品集。前作“教育”の収録曲のPVと比較して思うのは、前作にあったバンドの骨組みを綺麗に装飾し、楽曲の意図の上にあるコンセプトをきちんと提示する、という・・・簡単に言うとバンドとしての“成熟”これを分かりやすく伝えてくる。ざっと拝見して思ったのは、ちょこちょこ退廃的なニュアンスが垣間見え、非日常の提供から日常の感覚の提示にシフトしたというか。

気に入ったのは“恋は幻”。ライヴに紛れ込んだしょうもない男が醜態を繰り広げまくり、偶然手にした香水をつけたところパフォーマンスをしていた東京事変と同じステージに立っている事に気づく。何も言わずカウントをする椎名林檎に合わせ知らないはずの振り付けで一緒に踊る、と。これはこの作品の中にあるユーモアの象徴ってことで。

<収録曲>
歌舞伎
秘密(for DJ)
Get It Up For Love“恋は幻”(for MUSICIAN)
修羅場
喧嘩上等
黄昏泣き


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CUSTOM MADE 10.30 [映画]

カスタムメイド10.30 スペシャル・エディション

カスタムメイド10.30 スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: レントラックジャパン
  • 発売日: 2006/03/24
  • メディア: DVD


奥田民生・木村カエラ主演作品。

奥田民生自身の打ち上げでの冗談めいたアイディアから生まれたたった一晩だけのコンサート、2004年10月30日たった一晩だけ開催された『ひとり股旅スペシャル@広島市民球場』。当初ドキュメントとしてスタートした本作の企画は、すでに伝説としてささやかれる"10.30"の奇跡的なパフォーマンスを受け、急遽変更。広島在住のマナモ&みなも姉妹の"メロディ"につき動かされる青春とコンサートシーンが融合した全く新しいエモーションの音楽青春ムービーとなった!主人公マナモは10.30タミオのコンサートになにを見るのか? そして「39才・ベテランロッカー」と「18才・女子高校生」の青春は10.30広島の空に響きあうのか?


この作品は、木村カエラが主人公となりストーリーを転がしつつ、ところどころで奥田民生のドキュメントが挟まれるという形をとっている。ライヴ会場としては今まで使われたことのない“広島市民球場”で、県出身である奥田民生のアコースティックライヴ“ひとり股旅”をやってみようじゃないか、という企画・・・それを映像化するにあたりドキュメント+ライヴという通常のリリース形態ではなく“映画”として製作するという遊び心のある作品になっている。ようはライヴDVDと映画の合作のような印象。というのも、ベテランミュージシャンであり独特の味を持つ奥田民生と映画の部分を担当する木村カエラは最後まで絡む事はない。しかも、各々の場面のトーンは明らかに違う。奥田サイドのユルさあふれるテイストと、木村カエラサイドの凝縮されたようなメリハリのある生活、その対比を魅せたかったということなんだろうか。女子高生のマナモ(木村カエラ)はミュージシャンとしての下積み的な生活を体現し、その到達点として奥田民生(本人役)が配置されている、という印象。

様々な登場人物はどこかしら非現実の匂いを漂わせている(おそらくこの作品の購買層を考えれば、ということだが)。木村カエラサイドに登場する人々は皆日常的な会話のやり取りをして普通に生活しているだけだが、格好やら行動やらが風変わりで、誰も彼もが人がいい。それゆえにシチュエーション自体はコメディテイストながら言外にちょっとした悲しみが感じられる。そうは言いながらも既存の青春群像劇の型ははずしていない。

普通なら奥田民生に(たとえば前述した夢の到達点として)あこがれる女子高生とロールモデル(規範)が出会う、という物語にしたほうがまとまりがいいのかもしれない。しかしこの作品ではマナモは彼女なりの日常の中で偶然に手渡されたチケットによって彼の元へ行くことになる。つまり、ミュージシャンとしては趣味の域を出ていない女性が何の思い入れもなく単なる娯楽の一環として観たパフォーマンス、そしてそのときに彼女が魅せる表情、それが結局のところこの作品のテーマを凝縮した瞬間なのだろう。

奥田民生の楽曲も数曲フルで演奏されるのでご安心を。映画的な演出のために使われているわけではなく・・・まぁBGMとしても使われてはいるが、彼の“ひとり股旅”の魅力を完全に抽出してある。しかしなぁ・・・このライヴの映像を観れば分かると思うんですが、これは相当なものですよ。球場を埋め尽くした観客が見守る中ピッチャーマウンド付近に据えられたこじんまりとしたステージで魅せる熱唱。音楽誌で情報だけは得ていたものの、面と向かって見せられると流石に心を揺さぶられる。これは洒落にならないなぁ。いろんな意味で。


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innocent world [日常]

イノセントワールド

イノセントワールド

  • アーティスト: Mr.Children, 桜井和寿, 小林武史
  • 出版社/メーカー: トイズファクトリー
  • 発売日: 1994/06/01
  • メディア: CD


Mr.Childrenの作品。

アクエリアスCMにも使用されたキャッチーなメロディーとリズミカルなテンポが印象的なタイトルナンバーほか全3曲を収録した5thシングル。


えー、今回はいつものスタイルを踏襲しているものの、作品について語った内容ではありません。それを期待していた方、申し訳ないです。タイトルのテーマをお借りしたい、というだけです。あしからず・・・。

このブログはナルシズムの発露としてしか維持できていない、などと最近思うようになりました。対象化して語るという行為からだんだんと自己同一化するような作品ばかり取り上げているようなそうでないような。それに気づいたとき己を省みて書けなくなった、というのが本音に近い建前です。うーん、しかしそもそも自分が楽しめない作品を選ぶか普通?などと思ったりもする。その楽しみ方が作者の世界をちらっと見せてもらい現実逃避をするというものではなく、登場人物に自己投影してカタルシスを得るという子供じみた楽しみ方になっているなぁ、と。反省。

ここを自分の本棚として扱っていたはずがいつのまにか自己弁護に近い文章を書き連ねていたと感じたんです。過去の記事を読むときちんと対象化できてるじゃないかというものもあるっちゃあるんですが、そういったものは滅私具合が半端じゃない。反省。

それに気づいたら別のブログを立ち上げここは割り切って書いていくことも出来るとは思うんですが、更新を怠っていた理由を見ていた人には一応述べておいたほうがいいかなぁと思ったので。それではまた。


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華麗なる食卓 [漫画]

華麗なる食卓 (1)

華麗なる食卓 (1)

  • 作者: 森枝 卓士, ふなつ 一輝
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: コミック


漫画家、森枝卓士が描くカレー漫画

世界中で修業を積んだカレー職人・高円寺マキト。放浪の末、昔の恩人のカレー屋さんを訪ねるが、店は潰れる寸前…。マキトは恩人の娘・結維とともに店の再建に立ち上がる事を決意するのだった!! 作中のカレーのレシピもついて、世界初・カレーコミックの登場だ。


料理人である父が修行と称して蒸発してしまい父子家庭だった為ヒロインは1人でカレー専門店を切り盛りしている。しかし専門的な知識もなく料理の腕もさほどではない素人の高校生が出来ることは高が知れており、客足は遠のくばかり。店は事実上開店休業状態になっていた。そんなある日父の弟子と名乗る青年が店へやってくる。彼は世界中を放浪しカレーのみを極めた料理人だった。

とまぁつかみの部分はこういった感じなんだが、序盤は店を建て直すエピソードが続き、実在する様々なカレーを出し評判を得ていく主人公が描かれる。レシピなども紹介され、料理漫画の魅力である“情報伝達”の部分もきちんと踏まえている。ただまぁカレーのみで美味しんぼ形式を継続させるのはさすがに無理があるようで・・・あるいは作者の意図なのか、料理バトルやスキルの研磨による主人公の成長記というストーリー展開をしていく。自分の腕と知恵だけで周りを認めさせていくというような成り上がり的ニュアンスもありながら生き別れの父を探すというサイドストーリーもあり・・・なんだか盛りだくさんの内容になっている。しかし構成が上手く微エロを盛り込んで緩急をつけているためさくさくと読めてしまう。ストーリー自体はなんだかデジャヴを感じまくりだがそれゆえに安心できるしカレーも美味そうだしという。

数ある料理の中から題材をカレーに絞るという制約を設けながら巻数は20巻に達しようとしている。みんなカレーが好きなのか。因みにタイトルの華麗とカレーはもちろん語呂合わせです。


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大人 [邦楽]

大人(アダルト) (通常盤)

大人(アダルト) (通常盤)

  • アーティスト: 東京事変
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2006/01/25
  • メディア: CD


東京事変の2nd

シングルやライブに続く、新生東京事変のニューアルバム「大人(アダルト)」発売がついに決定。新たな東京事変のすべてが詰まったニューアルバム。


前作「教育」の発売後ツアーを行い新曲「透明人間」「スーパースター」を演奏、それを含めたDVDをリリース、そして別の楽曲である「修羅場」をシングルで切り、今作で前述の2曲をアレンジしなおし音源化という戦略でリリースされた今作。しかし内容のほうは既存の楽曲群からのイメージからかけ離れたものになっている。

「教育」リリース時のインタビューで椎名林檎は「これは万人向けに刺激やエゴを抜いたもの。次作は異なった面を見せる」と述べていたが、今作はタイトルがテーマなのか非常に抑制された楽曲が多い。演奏や楽曲の完成度はそれなりに高く聴かせるのだがあくまで理性的な部分で評価してしまうというか。ヴォーカルの歌唱も意図的に楽器の一部として機能する事を狙っているとしか思えない。「透明人間」を「母国情緒」的な位置づけの楽曲にアレンジし直し「スーパースター」「修羅場」も平熱感を徹底させている。シングルバージョンよりも良くなっているとは思うがアルバムに統一感を出す為なのだろうか。アルバムを通して毒もちらほら感じられ「これが洗練された感情表現なのだよ」と言われてるようでなんだかだるい。しかしながらそうやってぼんやりと聴いていくと最後の「手紙」でかなりの衝撃を受けてしまう。アルバムの最後に配置されたこの楽曲に限ってだが、曖昧ながら想像する既存の(東京事変的ではなく)椎名林檎的なパブリックイメージそのままの感情をむき出しにした熱唱が。この楽曲が次作への布石だとしたら嬉しいんだが。


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