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機動警察パトレイバー [漫画]

機動警察パトレイバー (11)

機動警察パトレイバー (11)

  • 作者: ゆうき まさみ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 文庫


漫画家、ゆうきまさみが描く近未来お仕事ドラマ。

近未来の社会、そこでは既存のフォーマットに新たな“価値観”が導入されていた。開発された新たなオペレーティングシステム、それが広範に普及し結果として・・・えーとまぁ端的に言うと土木建設業に使用されるパワーショベルから警察で使用されるパトカーまでより細かい作業が出来るようになったと。姿かたちは変われども端的に言えばそれだけなわけですが。そして、そこから標準規格ではない警察専用のOSを製作し導入し2足歩行の“パトカー”が作られる、それがいわゆる“パトレイバー”と呼ばれる見た目がロボットなパトカーであり。これは既存のOSの普及による機材の高性能化によって、犯罪を防ぐことが困難になったため開発された“試作機”で、その為テストケースとして・・・まぁ言い方は悪いんですが実験的に試用期間を設けた、と。仕事振りには定評があるものの上から下までやる気ゼロ的評価を得ている中間管理職を頭に据え、後は専門学校の生徒で構成された下部組織・特車2課が設立され、分かりやすく郊外の“何が起こっても直接都市部には影響はない”そんな場所に警察署が設置される。主人公・泉は何も知らされず適正試験を受けパトレイバー1号機・通称イングラムの搭乗員を任される。この作品はそこからの“お仕事ドラマ”ということなので。数話完結で“ロボットドラマでいかにリアリティを着地させるか”そういうようなテーマで物語が編まれている。

ニュースで「あの彼らが久しぶりに役に立ちました」と報道されるように、普通につまはじきモノというかなんというか・・・分かりやすく規格外ですと公共の電波を通してアナウンスされており、それに見合わない、つまり現行の警察の威信を保つため汚れ役を引き受けているというか。しかもテストケース。これは彼らのデータをOS開発者が反映し物語の最後に標準機/普及機として新型の機を提供するエピソードでもうかがえる。ところがその機材はまったく役に立たず。簡単に言うと、結局は(パイロットの)“経験”、それだけがよりどころでしたというか。仕事仲間のモチベーションの維持や葛藤やなにやらあれこれ描いていくが、敵方のポジティヴ偽装をした彼らなりの倫理観を打ち崩すにはステレオタイプなモラル、つまり相手への倫理観の修正が必要になっていくという。敵の偽装は完全にすべての理屈を覆し、“内海”率いる一派のピーターパンシンドローム的主役感と、“後藤”率いる主人公たちの社会的な素の視点の拮抗、そして端的にだらだら仕事をしていた主人公たちの“ユルさ”、それに負けてしまうという。内海と後藤は表裏一体であり、同じスキル(処世術)を持ちながら観ている視線がネガかポジかという。見た目と振る舞いから受ける印象が実は逆、その辺がこの作品の面白いところというか。暇なら読んで欲しいなぁと。


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